1から考える単旋律聴音
ハンガリーで勉強をはじめた頃、聴音の素材が実作品から抜き出したものばかりで驚いたのですが、課題の小節数が一定ではないことも、日本で勉強した私にとっては新鮮でした。
ハンガリーだけでなく、海外では面白い聴音課題が存在します。
以前スイスの学校を受験しようとした生徒さんがいたのですが、その生徒さんが持ってきた過去問は、弱起ではじまったり、終了前に途中でカットされた課題でした。
日本の聴音課題はどうでしょうか。
全ての学校の課題を知っているわけではないのですが、関東圏の私立音大では小節数は8もしくは12小節と偶数が主流、最後は主和音かあってもピカルディー終止まで。
そして書き取る前にあらかじめ拍子や調性・小節数が黒板に書いてあったり、口頭で教えてもらえます。
では、現実に採譜をする時はどうかと考えると、小節数は奇数の時もありますし、調性も拍子も自分で考えなくてはいけない。
主和音で終わるとは限らないし、ものすごく長い曲でも書きとらなくてはならない。
そんな体験が裏打ちとなり「1から考える聴音」を課題に混ぜるようになりました。
課題はまず全体を通して弾きます。
そして、「音部記号・拍子・調性を考え、小節数を数える」ことから始まります。
これが間違ってると大変なので、一応その場で答え合わせをしてから、聴音開始です。
時に20小節以上の聴音をやることもあり、こうした経験も固定概念をなくすためには必要だと感じています。
◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎
千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。