属七の和音の勉強法(2)
和音は基本形でばかり出てくるわけではありません。
四和音であれば単純に4種類の並べ替えができて、それを転回形と呼んでいます。
以下はちょっと上級者向き、ハンガリー 時代の恩師H先生に習った「属七の転回形を勉強する書き取り問題」です。
属七の転回形の書き取り問題
下記の和音は、色んな調の属7の和音が、形を変えてランダムに並んでいるものです。
これを聴音していきます。
*4つの和音は全て属七の和音だと思って聴きます。(異名同音で読み替えられますが、どこかの調の属七になるように考えます。)
以下が答えです。
1つ目はBdurもしくはbmollの属七の第2転回形
2つ目はGdurもしくはgmollの属七の第3転回形
3つ目はFdurもしくはfmollの属七の基本形
4つ目はDesdurもしくはdesmollの属七の第1転回形
この問題が工夫されているところは、一番下の音を固定(上記の例では「C音」に固定)している点です。
音には異名同音という考え方があるので、聴いているだけでは色んな音名が浮かんでしまいます。それを和音に構築し直すのにとても頭を使わされる問題です。
聴音のやり方
実際どのように聴音をしていたかというと、
1)先生が通してゆっくりめに問題を弾く(回数は生徒が書き取れるまで何回も)
2)楽譜に書く
3)音の答え合わせではドイツ音名で歌う(ここで異名同音のチェックが入ります)
4)何調の何度になるか分析して答える
といった流れでした。
これを毎週やりましたが、徐々に転回形の理解が進み、異名同音にも強くなっていきました。
ある程度耳がよくないと出来ないので、全ての生徒に出せる問題ではありません。
しかし、よく出来る生徒さんにはチャレンジしてもらう課題です。
◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎
千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。