ヘ音記号とピアノ
高音域の楽器を専攻している人にとって、ヘ音記号の聴音は大変難しいものです。
「音はわかるけれど、高さがどこなのかわからない。」
「聴こえているのに、記譜しようとすると迷ってしまう。」
彼らの名誉のために書くと、線が何本も付いた高音でもスラスラ読み書き出来る子ばかりです。
読めない!と焦っても仕方ないので、目印になる音を1つずつ覚えて、少しずつ課題が書けるように発展させていきます。
ここで100%助けとなる方法がひとつあります。
それはピアノを習うことです。
ピアノを習うことで得られるメリット
ヘ音記号が苦手という子には、もうひとつ共通の特徴があります。
それは、「ピアノを始めたのが遅かった」「ピアノを習っていた時期が短かかった」という生徒です。
吹奏楽部で音楽に目覚めた生徒ではよくあることで、珍しい話ではありません。
音大では「副科ピアノ」という科目があり、多くの学生が専攻楽器以外にピアノのレッスンも受けます。
なぜ専攻楽器でもないのに、ピアノを弾かなくてはならないのでしょうか。
それにはピアノが弾けることにより得られるメリットを考える必要があります。
88鍵もの広い音域を持つ楽器なので、低音から高音まで様々な高さの音が直感的にわかるようになります。
左手は2拍子・右手が3拍子といった部分も日常的に出てくるので、複雑なリズムに強くなれます。
ピアノは1人でオーケストラ演奏をしている状態と同じなので、作品の構図を把握したり、和声感覚を磨くのに役立ちます。
そして、ピアノを弾く人が当たり前にやっていること、ト音記号とヘ音記号を同時に読めるなど、読譜力が高まります。
今勉強していることの先には、未来の自分がいます。
10年後の自分が今作られていると考えて、どんなことにも前向きに取り組みましょう!
↑ローマ・イタリア国立楽器博物館にあるクリストフォリのピアノ
◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎
千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。