「あんたがたどこさ」は何拍子?
最近、小さい人のレッスンが多くて、久々にお手玉ブーム到来です。
幼児のソルフェージュレッスンでは、まずリズムから入ります。
リズムの勉強のベースには安定した拍感が必要なのですが、これをレッスンするのに「お手玉がぴったりよ!」と教えてくれたのは作新台の中川先生。
ハンガリー時代の先輩で、よく助けていただいています。
さて、今日は「あんたがたどこさ」でレッスンをしました。
よく知られた歌ですが実はとても興味深い歌。
どこがかというと、拍子が猫の目のように変わるところです。
あんたがたどこさは何拍子?
割り振っていきますよー!机の上で拍を打ちながらお読みください。
1)あんたがたどこさ→4拍子
2)ひごさ→2拍子
3)ひごどこさ→3拍子
4)くまもとさ→3拍子
5)くまもとどこさ→4拍子
6)せんばさ→2拍子
「4)くまもとさ」との兼ね合いで「3)ひごどこさ」は私には3拍子に感じます。
ただ、子供時代は間違いなく2拍子で感じていました。理由は、歌いながらやっていたお手玉や鞠つきといった遊びが、上下運動(2拍子)だからです。
試しに「ひごどこさ」を2拍子と考えると、続く割り振りは以下のようになります。
ひごどこ→2拍子
さーくま→2拍子
もとさー→2拍子・・・
うーん、歌詞と合わないから変!2拍子はしっくりきません。
そこで大胆にも「ひごどこさ」を3拍子と仮定して、続きを考えてみました。
3)ひごどこさ→3拍子
4)くまもとさ→3拍子
5)くまもとどこさ→4拍子
6)せんばさ→2拍子
7)せんばやまには→4拍子
8)たぬきがおってさ→4拍子
9)それをりょうしが→4拍子
10)てっぽうでうってさ→4拍子
11)にてさ→2拍子
12)やいてさ→2拍子
13)くってさ→2拍子
14)それをこのはで→4拍子
15)ちょいとかぶせ→4拍子
最後の1行がまたクセものです。
「せ」ではお手玉を手の甲にのせたり、鞠はスカートでくるんだり、特徴的なアクションがある部分で、強く歌いたいのです。
しかし、通常4拍目は弱拍だから、4拍子とするには少々違和感を感じます。
15)ちょいとかぶ→3拍子
16)せ→1拍子
1拍子入れてみました。
いやいや、歌詞で見ると「ちょいと」が1拍子で「かぶせ」が3拍子なのかな?
人づてに伝わってきたので譜面はないし、どう考えようが自由だと思いますが、このことに気づいてからはよりこの歌が面白くなりました。
特に11)12)13)のたたみかける部分、ここがよい。ぐっと興奮します!
やはり長く残っている歌には、作品自体に魅力が宿っているなと実感します。
◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎
千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。