音は聞こえるのに手が動かない(聴音)

先日、何かの記事で、新入社員の中に「電話をしながらメモをとる」が出来ない人がいる、と読みました。確かに異なる行為の同時進行は、経験のない人には難しいことです。音楽の世界にもたくさんあります。

例えば、聴音では「聞きながら書く」をします。
聴音の課題内容が少し細かくなってきた頃に「音はちゃんと聞こえているのに手が動かなくなる」ということが起こります。考え込んでいるのが手が動かない理由です。

こういう時は、聞いた音は一旦頭の中にいれますが、素通りさせるくらいのつもりで、すぐに五線譜に書き出してしまうのがコツです。ともかく音をマーキング、余裕がないのでリズムは後付けでOKです。音が出てこない場合は少しヒントを出して、思い出す手伝いをします。

何度やっても音が少ししか出てこない場合は、課題が難しすぎるということです。課題選びのさじ加減は先生の腕の見せ所です。ちょうどよい課題を選べた時は、答えが見つかったみたいに先生も嬉しいものです。

話は戻りますが、「電話をしながらメモをとる」が出来ないなんて!と思いますよね。やはり出来る人にとっては「?」ということが世の中にはたくさんあるように思います。

私はそんなに器用な生徒ではなかったので、出来なかった事もたくさんありました。その時どういう状態だったのか、教えるようになった今、役立っています。

 

◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎

千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。

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