合唱大国
合唱大国とも呼ばれるハンガリー。
私が留学していた頃も、活動、演奏会、ともに非常に盛んでした。
H先生の紹介で入団した合唱団がジュネス合唱団です。
指揮者は以前ハンガリー国立合唱団の常任指揮者をしていたウグリン先生(男性)です。現役教育者やリスト音楽院の卒業生も多数所属していて、年中仕事の依頼がある合唱団でした。
外国人留学生が勉強のために通うことも多く、私と同時期にはベルギー人の女の子が参加していました。
練習は火・金の週二回でしたが、その子は毎回違うスカーフを首にぐるぐる巻いてくる子で、私は部屋中スカーフだらけなのかと想像していました。名前は「アリエル」、洗剤と同じなのですぐに覚えられました。
団員にとってコダーイやバルトーク作品は、子供の頃から何度も歌っている作品で、皆が暗記で歌えました。彼らは初見も早いし、耳もよい、音程も正確。入団した当初は「アマチュアなのにこの質の高さは何だろう?」と焦りを感じるほどでした。
レパートリーの中心は、Kodály、Bartók、BárdosやLisztなど、ハンガリーの作曲家の作品ですが、先生がベルギーに教えにいっていた時期があり、PoulencやDebussyなどフランス語の作品も歌いました。Bachもよくプログラムに上がり、マタイやヨハネ受難曲、モーツァルトのレクイエムも何度も歌いました。テレビの中継が入る会場で国歌を歌ったり、リスト音楽院の大ホールやマーチャーシュ教会、イギリスに演奏旅行にも行きました。
中でも特に印象に残っている、Stravinskyの「ミサ」という曲です。
少し聴いて頂ければわかると思うのですが、音取りは大変だし、拍子はころころ変わるし、ミサ曲とは思えない斬新さ、ところが練習を重ねるうちに、この不協和音がどんどん気持ちよくなる。私がストラヴィンスキーを好きになるきっかけを作ってくれた曲です。
(*動画は私の参加していた合唱団のものではありません。)
Igor Stravinsky – Mass, I-III
◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎
千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。