はじめての三拍子は「ぞうさん」で
團伊玖磨作曲「ぞうさん」は大好きな曲です。
メロディも美しさはもちろんのこと、まどみちおさんの詩もあたたかく、歌っていて気持ちが安らぐ名曲です。
例えば、「ぞうさん、ぞうさん」と2回語りかけるところは、無邪気な様子を思いおこさせ、思わず顔がほころびます。
一番大事な「かあさん」という歌詞には最高音が当てられていて、ここをきれいに歌えると曲が引き締まります。
また、子どもの曲にしては珍しく、3拍子なのも面白いです。
ヒトは二本足で歩くので、私たちの体に刻まれている基本は2拍子系です。
ソルフェージュでも2拍子系に慣れてから、3拍子へ進みます。
そしてその3拍子の導入に、私はまずこの曲をうたいます。
ぞうさん ぞうさん
おはなが ながいのね
そうよ かあさんも ながいのよ
ぞうさん ぞうさん
だあれが すきなの
あのね かあさんが すきなのよ
赤字文字にはある共通点があります。
実はというリズムが当てはめられています。
このリズムは、子どもたちが苦手なリズムなのですが、この曲を歌いながらしっかりと体の中に入れていきます。
リズムを叩きながら歌うだけでなく、わざと赤字部分だけ歌うゲームも楽しいです。
「ぞーう・・・・ぞーう・・・・おーは・・・・・」
「・・・」部分は声を出してはいけない部分ですが、内的聴感という自分の心の中で音を鳴らす訓練になります。
指揮をふったり、お口チャックでリズムだけ叩いてみたり、最後は楽譜におこしてみるところまで持っていきます。
1つだけ問題があって、小さい子どもが歌うには音域が広く、中には最高音まで出せない子もいます。
でも、それを補って余りある素晴らしい曲です。
◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎
千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。