視唱で緊張する人におくる歌のヒント
「歌う時の緊張を少しでも減らしたい」
今回は、そんな人に向けた視唱のヒントです。ぜひ参考にしてみてください。
「たかが歌だ!」と思ってうたう
声という楽器は、筋肉や呼吸がそのまま音に反映されるため、他の楽器以上に精神面の影響を受けやすいです。
「音を外すかも」
「途中で止まってしまうかも」
自分を追い込めば追い込むほど、普段できることまで出来なくなってしまいます。
悪い考えが頭から離れなくなる前に、あえてこう思ってください。
「たかが歌だ!」(ガッツポーズ推奨)
そうすると、肩の力が抜けて自然に歌えることがあります。
もちろん本当は「たかが歌」ではないのですが、まだ起こってもいないことを気にしすぎる必要もない、ということです。
見られているのはどこか?
試験で一番気になるのは、「何を評価されるのだろう?」ということではないでしょうか。
私が最も大事だと思うポイントは、「この歌をどう歌いたいのか?」です。
歌はもともと、喜びや悲しみといった、言葉だけでは伝えきれない思いを届けるために生まれました。
そのため、試験では音程やリズムの正確さだけでなく、楽譜に書かれた音楽を、自分なりに表現しようとしているかも見られています。
多少のミスを恐れるよりも、「どう表現したいか」を意識して歌うことの方が、より大切です。
ミスを怖がらなくていい
皆さんが演奏会に行った時に、「何回音を外したか」を数えながら聴きますか?
私は、多少音程が狂っていても、印象深い場面があれば、そちらの方が心に残ります。
多くの人がそのように音楽を聴きますし、視唱でも同じです。
フレーズの流れを大切にして、「ここを聴いてほしい!」と思える山場を一つ作ってみましょう。
そうすると、音程やリズムのミスに引っ張られず、大きな流れの中で音楽を表現できるようになります。
視唱は、完璧に音を並べるだけの試験ではありません。
練習の時から、常に山場を意識できると、試験本番でもかなり変わってくると思います。
最後まで歌い切ろう
最初は調子良く出たのに、だんだん声が小さくなり、最後まで歌えないことはありませんか?
これは、音やリズムのミスばかりに意識が向き、音楽そのものに集中できなくなっている状態です。
こうした状態になると、声に芯がなくなり、聴いている人に「もう諦めてしまった」という印象が伝わってしまいます。
反対に、多少ミスをしても最後まで歌い切れば、「最後まで音楽を届けよう」という意志が伝わります。
試験で見られているのは、ミスをしなかったかだけではありません。
冷静に考えれば、たった1分気力を保てばいいだけ。必ず出来ます!
「最後の一音まで歌い切る」という意志が、あなたの歌を「音の並び」ではなく、人に伝わる「音楽」にしてくれるはずです。
声がきれいでなくてもよい
「声がきれいではないので、歌に自信が持てません。」
そんな相談を受けることがあります。
理由は、大きく分けると2つです。
① 音域が狭く、高い音が苦しい。
②音程が決まらない。
③自分の声質に自信がない。
①②は技術的な問題なので、夜も眠れないくらい悩むなら、声楽やソルフェージュのレッスンを受けてみることをおすすめします。
発声のコツが分かるだけで、高い音が出しやすくなったり、コントロールしやすくなったりすることがあるからです。
一方で③は、あまり気にしなくて大丈夫です。
声には一人ひとり個性があります。
声量が出にくい声、息が混じる声、どれもその人だけの大切な声です。
声の美しさだけで、あなたの価値や評価が決まることはありません。
自分の声に自信をもって、最後まで歌い切りましょう。

◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎
千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。
