マタイにまつわる雑感

引き続き《マタイ受難曲》をやっています。

マタイを何度聴いても飽きない理由は、さまざまな曲が入っているからだと思います。受難という題材上、苦く厳しい曲が多いのですが、時折ゆったり慰めるような曲や、爽やかに風が吹くような曲も差し込まれます。そこには時間の流れの差があり、今は慣れましたが、最初はとても不思議な感覚がしたのを覚えています。

この緩急・陰陽入り混じる様は、音楽として聴いた時に面白いだけでなく、貼り詰めた空気を和らげる部分でもあります。演奏者にも聴き手にも一息つかせてくれ、最近ようやくそれも一種の「救い」なのだと感じられるようになりました。
バッハは『音楽』で救いの手を差し伸べてくれている。しかも何度も、何度も。

そういえば、バッハが務めたトーマス教会の新しいカントルは、初のカトリック出身、しかもはじめてドイツ人ではないということでニュースになっていました。

カトリックのスイス人がプロテスタントの独少年合唱団で音楽指導者「トーマスカントル」に就任
http://www.kirishin.com/2022/01/13/52186/

◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎

千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。

レッスン日記

前の記事

復活祭近づく