旋律短音階上行形の覚え方

「音階ってなあに?」と子どもたちに尋ねても、なかなか答えがもらえません。

生徒「えっと・・・」

どうも彼らには難しいことのようです。

音階は別で覚える

音階は自然に覚えるものかな、と思ったらそうでもないのです。

ピアノを習っている小学生を観察していても、長調は弾くことができても、短調となるとほとんどが弾けません。

ハノンで音階を弾き始めると若干様子が違ってきますが、それでも毎回違う音を挟むなどいつまでも定まらない子がいます。

「こんなに鍵盤があってどれを弾けというの!」という感覚で、手が上手に動かないのかなと思います。

長調、そして和声的短音階

ほとんどの子どもが、長調の音階は探して弾くことができます。

もちろん最初から出来ることはなく、少し手伝ったりしますが、短調よりは短時間で習得できます。

弾ける調は出来るだけ多く、可能ならば、指使いまで同時に覚えてしまえるとその先が楽です。

Fdurを試しに「12312345」で弾いてみて、変ロ音を「1」で弾くと肘がピアノの蓋にゴツンと当たりますが、こうい弾きにくさを体験すると正しい指使いを一回で覚えてくれます。

長調が弾けるようになったら、和声的短音階を覚えます。

旋律的短音階は聴音によく出てくる

短調の聴音には、頻繁に旋律的短音階の上行形が出てきます。

それがわかるには和声的短音階と旋律的短音階の違いを知らないといけません。

まずはさまざまな調で、歌って弾いてと、音階を耳に入れることからはじめます。

小学校高学年なら調号の付く順番を覚えたり、アナログ時計を使って『五度圏』を教えます。

「泣きメリー」「泣きガエル」など、よく知られている曲を短調に移旋する遊びも、耳へのご馳走になります。

セン・タン・ジョー

いざ聴音になると、導音にマルを付けたり、特徴的な旋律的短音階の上行形に印をつけたりして、より具体的な理解を促します。

セン・タン・ジョー!」は私が考えた律的音階の行形の略称で、「ほら出てきたでしょう?」と子どもに注意喚起する時に使います。

旋律的短音階の上行形なんて難しい言葉は子どもは覚えてくれないので、苦肉の策で考えました。

戦隊物の掛け声みたいで、今や子どもたちのお気に入りワードです。

◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎

千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。