3つの音だけで伴奏を付ける
小さな頃から簡単な伴奏付けが出来るようになっていると、和声感が養われます。
ところが伴奏付けって意外と難しいですね。
年齢が上がれば出来るかというとそうでもないようで、高校生でも苦手な子はいます。
どうしたら伴奏付けが出来るようになるのか?
ここでは最もシンプルな方法を紹介します。
3つの音だけで伴奏を作ってみよう
まずは簡単で短い曲からはじめます。
今日の対象は小・中学生なので「聖者の行進」あたりで結構です。
右手でメロディ、左手では和音をじゃーんと弾きたいところですが、そんな難しいことはしません。
主要三和音であるI・IV・Ⅴの根音のみ(移動ドでいうところの「ド・ファ・ソ」のみ)で伴奏付けをしてみてください。
名付けて指一本伴奏法!
1小節に1音で十分、どうしてもというなら2音はいいかな?本当に単純な伴奏になります。
実際の例を「聖者の行進」で見ていきます。
ハ長調の主要三和音の根音のみ使うので、I度の和音の根音「C」、IV度の和音の根音「F」、Ⅴの和音の根音「G」が使ってよい音になります。
この3つの音だけで伴奏付けをしてみると、このような感じになります。
狙いは何?
シンプルな形で、和声の機能(トニック、ドミナント、サブドミナント)を感じる力を身に付けるのが狙いです。
I度が鳴るとトニック、Ⅴ度だとドミナント、IV度だとサブドミナントが感じられます。
それをなんとなくではなく、意識的に整理し、最終的に機能を選べるようにします。
やがて3つの機能が違いが心の中で感じられるようになります。
伴奏付けなのに和音は弾かなくていいの?
伴奏付けで最も大事なのは「和音を弾くこと」ではなく「どの和音を選ぶか」です。
コードネームがなくても、先生に教わらなくても、自分でふさわしい和音がパッとひらめくようになりたい!
ピアノを勉強している人なら、「ドミソ」「ドファラ」「シレソ」といった和音を日常的に弾いているので、パタンは手が知っています。
根音のみの伴奏付けが出来るようになったら、和音を使ってかっこよい伴奏をいくらでも作れます。
まずは機能を心の中で感じられるようになりましょう!
◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎
千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。
まとめ
伴奏付けは和音ではなく最もシンプルな形を、主要三和音であるI・IV・Ⅴの根音のみから始めるとよいです。
3つの和声機能感覚を意識的に整理して、心の中で感じられるようになりましょう!