体のバランス、気をつけたい5つのこと

音楽では「子ども時代に教えてもらえたら良かったのに!」と思うことがたくさんありますが、中でも『体のバランス』は演奏に直結する重要な問題です。

体のバランスで気にしたい5つのこと

姿勢

以前、集中すると机と目の距離が近くなり、強く背中が丸まってしまう生徒がいたのですが、その姿勢由来で手の痺れが出てしまい、一定期間楽器が持てなくなるという悲劇に見舞われました。

普段の姿勢がそれだけ関係するので、演奏姿勢は言わずもがなで、例えばグレン・グールドのあの姿勢も、常人が真似をすると腰や神経を痛めるでしょう。

姿勢はほんの入り口のように見えて非常に重要、深刻な問題に発展しないように気を付けたいです。

ところでその生徒は今は指導者として立派に活躍していますので、ご安心ください!

「噛み癖」は顔の歪みを呼び、演奏に重大な影響を与えます。

例えば、楽器を口元に持って来る管楽器の人たちにとっては、アンブシュア作りに影響しますし、歌の人でも発音や響きに影響があります。

「片方ばかりで噛まない」「頬杖をつかない」といったこと、意識して治したいです。

人間には「利き手」があり、他方の手を動かさないとバランスは悪いままです。

楽器の練習でもトライしていると思うのですが、普段の生活でも気をつけたいですし、ソルフェでも出来ることがあります。

例えばリズム課題を叩く時に、いつも同じ手で叩いているのはもったいないです。

「逆の手でも叩く」「小節や拍ごとに叩く手を変える」など、あえて動きにくい手を動かすとバランスが整います

沢山の音にさらされている音楽人だからこそ、大きい音を長時間聞き続けてはいけません

多くのポップスターが難聴を抱えていますが、あれは誰にでも起こりうる悲劇です。

耳の問題でもう1つ覚えておきたいのが、治療開始が早ければ早いほど予後が良いという点です。

異常を感じたその日に受診、異常を感じたのが夜なら次の日の午前中、ともかく何がなんでも病院に行く!そう決めておいてください。

最後は譜面の眺め方です。

様々な音部記号読みの前段階として、五線のどこからでも「ドレミファ・・・」と音を読めると良いですし、常に同じ方向へ読むのではなく、時には逆からといったこともしていきます。

「譜面を逆から?」と驚かれるかもしれませんが、バッハの『蟹のカノン』のように、逆から読める面白い譜面もあります。

感覚としては回文遊びをするようなもので、思ったより難しくはないです。

目というより脳への刺激にあたり、柔軟な思考を促す一助になります。

音楽する人の「体」は楽器の一部

音楽する人の体はそれ自体が楽器なので、体はとても大事です。

もし子供時代に体のことまで気にしてくださる先生に出会えたら、それは物凄い幸運なので、ご縁を大事に育ててください。

◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎

千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。