小さい人のための♯と♭の覚え方

修学前のちびさんたちに変化記号を教える時、何度やっても覚えてくれないことがあり、「読めない」の始まりになってしまうので困ります。

私はピアノ専攻の子どもを教えることが多いので、ピアノでの例になりますが、子どもたちは「F♯であれば、Fの隣の音を弾く」というのはわかっています。ただし隣といってもどちらの音を弾くかで途端に迷いだします。これが曲の中に出てくるのであれば耳で「この音じゃないと変!」と覚えられますが、ソルフェージュ教師としては整理したい気持ちがむくむく湧いてくるわけです。

そこでゲームを考えてみました。題して「指差し競争」です。小学校一年ぐらいまではこれでマスターできます。

やり方は「シャープと言ったら右側を指差し、フラットと言ったら左側を指差す」です。左右の手が覚えられていない4歳児によく旗揚げ競争をするので、それをヒントに考えました。スピード感をもってやってみたら面白いゲームになり、十分に遊んでから鍵盤に向かうと迷う率は低くなりました!

段階を踏むことも大事にしています。

①指差し競争ゲームで、100%間違えずに指差せるようにする

レッスンだけでなく、おうちでもお母さんと楽しんでもらえれば、すぐに出来るようになります。

子どもによっては視覚で訴えないとわからない子もいるので、五線ノートの見開きを使って⇄と♯・♭と書き込み、それを見せながらやる場合も効果的です。

②鍵盤での実習その1

まずはシャープのみ、使う手は右手に限定(指差していた手を想起させるため)

「ファのシャープはど〜こだ?」「ドのシャープはどこ?」など

③鍵盤での実習その2

フラットのみの問題、使う手は左手に限定

「シのフラットはど〜こだ?」「ソのフラットはどこ?」など

④仕上げ

シャープもフラットも混ぜた問題を出す。

この段階でも『シャープの時は答えを弾く手も右手、フラットの時は左手』と指差した指と半音ずれる方向を関連づける。

ピアノの端から端まで使って、あらゆる高さの音で問題を出すのも効果を生みます。

以上、子どもにも個人差がありますので、出来る子にはもっと簡略化してといったところです。

◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎

千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。