時には自分の耳を疑ってみる

今日はSATBのアンサンブルグループ、リベルテのレッスンでした。

6月の音楽会に向けて斉藤恒芳氏作曲の「4つのタブロー」という曲を練習しています。今日は、改めて細かく楽譜を見直し深く考える、というようなことをしてきました。

4曲目に6/8拍子で♩♪♩♪|♩♪♩♪…という伴奏形を吹く場所があります。それを私たちは飛び跳ねる勢いで元気よく吹いていたのですが、「ビート感のない刻みで吹いてみてください」と言われました。やってみたら今度はロボットがビューとレールの上を進むような味気ない音になってしまって、確かにビート感のない刻みにはなりましたが、これではダメ。丁度良い加減を見つけることの難しさ!

音楽においてこうした事件はよく起こります。言われた通りに弾いていったのに「やりすぎ」と言われて、全く反対のことをするように言われたり、誰でも経験することです。最初は「一生懸命練習したのになぜ反対のことを言われるのだろう?」と悔しく思ったり、疑問に思ったりしますが、その内に気づきます。

これは努力を試されているのではない、センス磨きなのだと。

センスよく演奏することは、体の使い方が上手いかどうかも関係しますが、耳が自分の音をよく聴けるかどうかも重要です。しかも人間の耳は都合のよいように音を聴いてしまうので、時に自分の耳を疑ってみることも必要かなと思います。

音楽の自己流に限界があるのはこれが理由です。修行中はどんなに言うことが変わったとしても、師匠の言葉に耳を傾けることで音が変わってきます。そうして葛藤の中で「自分の音楽」を探していくのだと思います。

◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎

千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。