前回、ハンガリーの「音楽小学校」について書きましたが、その「歌」の時間についてもう少し書いてみます。

題材になる曲は民謡、中でも「わらべうた」です。テンポもちょうどよく、短く形式がすっきりしているので理解しやすい、遊びの要素もあり単純に楽しかったです。さらに最も重要なこと、自国の音楽言語という点でも大きな意味があると思いました。

教え方は先生の声だけです。五線譜が充分に読めるまでは耳からの学習が先でした。私が見学した授業では先生たちは皆「音叉」を使っていて、開始音だけとるのであっても決してピアノに触りませんでした。細かな部分はハンドサイン(イギリス発祥の手で階名唱を教える方法)で教えます。教える側も習う側も声だけが頼りなので、自然と聞く力が育っていました。

CDに合わせて、またはピアノ伴奏に合わせては決して歌いません。子どもは大きな音がすればそれに負けじと声を張り上げ音程が外れますが、やさしい「声」で教え伝えることでそれらを防ぐことができていました。もちろんハンガリーの幼稚園でも興奮して嬉しさ手伝い怒鳴って歌う子はいます。その場合は先生が「小さい声でいいからきれいな声をだそうね!」とやさしく声をかけていました。

私は音をとる時にいつもピアノに手が伸びていましたが、それ以来ピアノに頼らなくなりました。そうすることでピアノがなくても自分の中で音が鳴るようになりましたし、読譜をする時も心の中で音が鳴るようになりました。とても大切な気づきだったと思います。

◎ソルフェージュ教室・ラソラ◎

千葉県柏市で音大受験準備レッスンをしています。